時間制限摂取により砂糖の過剰摂取による脂質代謝異常は軽減される!

名古屋大学の研究グループは、砂糖のとりすぎによるメタボリックシンドロームへつながる、脂質代謝異常、高中性脂肪血症を、日中活動の時間帯のみの時間制限摂取によって、脂肪肝と、高中性脂肪血症が改善されることを報告しました。

名古屋大学

メタボリックシンドロームの原因は砂糖の過剰摂取が原因

 これまで、メタボリックシンドロームは、食べ過ぎや運動不足が原因と考えられてきました。しかし最近では、砂糖のとりすぎが原因であることが明らかになってきました。砂糖のとりすぎによる、脂肪肝や高中性脂肪血症の分子のメカニズムは、未だによくわかっていません。砂糖などの甘味は習慣性があるため、抑えるのが難しいことは、よく知られています。

 2015年にWHOは、砂糖による健康被害を抑えるため、1日の砂糖摂取量を小さじ6杯程度にする指針を出しました。今回の研究では、砂糖摂取量を制限しなくても、摂取する時間帯を日中活動の時間帯に制限することで、脂肪肝や高中性脂肪血症が改善されることを見出しました。摂取する時間帯を調整することで、砂糖のの取りすぎによるメタボリックシンドロームの予防が期待されます。

時間栄養学を用いた研究

 これまで、砂糖の過剰摂取の問題は、そのメカニズムが明らかにされてないため、あまり問題視されてきませんでした。そこで名古屋大学の研究グループは、「時間栄養学」と呼ばれる体内時計と食事との関係についての研究によって、肝臓脂質代謝のリズムの振幅が重要であることを突き止めました。

 そこで摂取時間を、日中の活動時間帯だけに制限することにより、砂糖の過剰摂取による脂肪肝や高中性脂肪血症などの脂質代謝異常が改善されると考え、夜行性のネズミを用いて、ネズミの活動時間帯のみに砂糖を与える実験を行いました。これは、人で言う日中の活動時間にあたります。

時間制限摂取による肥満改善

 今回の研究において、砂糖の過剰摂取によって起きる、脂肪肝や高中性脂肪血症などの脂質代謝異常が改善されました。時間栄養学の研究から、名古屋大学の研究グループは、昼夜問わず四六時中食べていると、高コレステロール血症注と呼ばれる、血中にコレストロールがたまる状態が起きることを報告しています。逆に、メリハリのある摂取方法として、主に日中に限って食事をする「時間制限摂取」をすることで、高脂肪食による肥満も改善することが、すでに報告されています。今回の研究結果は、砂糖によるメタボリックシンドローム予防にも、時間制限摂取が有効であることを示しています。

研究成果から見る砂糖の時間制限摂取の重要性

 甘味は特別な魅力があり、一種の習慣性があります。砂糖を控えなければいけないことを理解しながらも、なかなか抑えるのが難しいことです。もちろん、砂糖の摂取量を抑えることは重要ではありますが、今回の研究で、甘いものを食べるのは日中の活動時間帯だけにせいげんすることで、砂糖の取りすぎによる悪影響を抑制することができるということを示しました。