目の健康寿命が延びると大評判!〝葉山式栄養療法〟で 緑内障・黄斑変性の進行を止める!

葉山生命科学研究所所長
葉山隆一

緑内障や網膜症、黄斑変性が急増中で視力の低下は認知機能にも影響と日米で報告

[はやま・りゅういち]

1975年、新潟大学医学部卒業。大学附属病院医長の後、1985年に米国留学。愛和病院副院長を経て、葉山眼科クリニックを開院。葉山生命科学研究所所長として研究活動を行う。著書に『医者がお手上げだった目の病気の次世代栄養素』(メタモル出版)など。

 私が葉山眼科クリニックを開院したのは、いまから30年以上前のことです。私が長年にわたって心がけているのは、一人ひとりの患者さんと向き合って治療を行うことです。これまで数万人の患者さんを診てきた私にとって、眼病が改善して喜ぶ患者さんの笑顔を見ることが大きなやりがいとなっています。

 目の難病に苦しむ患者さんが年々増えていることを肌で感じている私は、大きな危機感を抱いています。特に、中途失明原因の第1位である緑内障、糖尿病の3大合併症の一つである糖尿病網膜症の患者さんが増えているのは深刻な問題です。

 さらに問題視しているのが、加齢黄斑変性(以下、黄斑変性と略す)の患者さんの増加です。黄斑変性は、米国において中途失明原因の第1位に挙げられる眼病です。私は、失明につながる疾患は認知症にも関連すると考えています。

男女ともに日本人の中途失明原因の第1位は緑内障。さらに、黄斑変性が急激に増えている。ともに、早期発見・早期治療で失明を防ぐことができる病気でもある
出典:日本眼科医会「視覚障害数の原因疾患別内訳(2009年)」

 2012年に内閣府が発表した『高齢社会白書』によると、65歳以上の認知症の患者数は462万人、高齢者の7人に1人の割合です。さらに2025年になると、認知症の患者数は約700万人、高齢者の5人に1人の割合に上ると推測されています。

 日本に限らず世界的な社会問題となっている認知症は、各国で治療法の研究が行われています。しかしながら、慢性硬膜下血腫や特発性正常圧水頭症などの一部を除いて、認知症を改善に導く方法はいまのところ見つかっていません。

 一方で、視力と認知症の関係については、いくつかの調査で明らかになっています。米国で行われた調査では、視力が良好な人は悪い人に比べて、認知症を発症する危険度が6割も低下することが判明。国内の研究でも、白内障の手術を受けると、認知機能によい影響を与えることが報告されています。

加齢黄斑変性が起こるしくみ

 こうした国内外の研究報告から、目と脳が密接な関係にあることが分かります。私の治療経験から考えても、患者さんの視力が向上すると表情が豊かになり、積極性や意欲も高まるケースが多いと感じています。

 人間は外からのあらゆる刺激に対して、五感を駆使しながら脳に情報を伝えています。五感とは、視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚のこと。五感の中でも最も重要な働きをするのが視覚です。人間の情報の8~9割は視覚から得られています。

 瞳で調節されて眼球に入ってきた光は、角膜や水晶体で屈折し、硝子体を通って眼底にある網膜で像を結びます。網膜に伝わった情報は、電気信号となって視神経を通り、脳の大脳皮質(思考や言語など脳の高次機能を担う部位)にある「視覚野」に伝えられます。左右の目から伝わる電気信号は、左右別々の経路を通って大脳に伝わった後、視覚野で統合されて初めて1つの像として認識されます。ものを見るという行為は、目と脳の連携によって成立するのです。

米国留学中に出合った目の栄養療法に感銘を受け、帰国後から患者さんの治療に活用

視覚の情報は「目」で見て「脳」で認識する

 健康寿命(健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間)を延ばすには、目と脳が健康であることが不可欠です。眼科医である私が患者さんの目の難病を防ぐために活用しているのが、「ルテイン」です。

 ルテインとは、カロテノイドという栄養素の一種で、抗酸化作用を持つ黄色の天然色素です。ルテインは、目の網膜の中心部にある黄斑部にも存在する成分ですが、体内で作り出すことができないため、食事から摂取する必要があります。

 私が眼科医の道を歩むことになったきっかけも、ルテインとの出合いでした。私は、30代の頃に米国ハーバード大学やマサチューセッツ工科大学に留学する機会に恵まれました。ハーバード大学でルテインの研究チームに参加した私は、ルテインに秘められた高い機能性に興味を抱くようになりました。

 当時、日本の眼科での治療といえば、視力の低下には眼鏡、緑内障や白内障などの眼病には進行を抑える薬を処方するのが主流でした。ところが、米国では目の栄養成分を補給して眼病を予防・改善することが重視されていたのです。

目の栄養補給には健康食品の利用が効果的で緑黄色野菜の摂取も有効

 実は、私の母も左目が黄斑変性と診断され、一時は失明に近い状態でした。私は、米国FDA(食品医薬品局)によってルテインの健康食品としての使用が認可されたとき、母に試してもらおうと考えました。母には、マリーゴールドという植物から抽出されたルテインに、ビルベリーという果実に含まれるアントシアニンを配合したサプリメントを飲んでもらいました。すると、失明寸前だった母の左目の視力が、0.01以下から0.09まで回復したのです。

 母の視力の改善でよい感触を得た私は、緑内障や黄斑変性、白内障の患者さんに対し、通常の治療と並行して、ルテインやアントシアニンが含まれるサプリメントを飲んでもらいました。日本では、まだルテインの目に対する働きが知られていなかったときのことです。その結果、多くの患者さんの視力が向上し、いきいきとした表情を見せてくれたのです。

 目の栄養補給には、サプリメントを活用することがおすすめです。最近では、目に対する効果をうたった多くのサプリメントが市販されています。そのような中、30年以上前から研究を重ね、豊富なエビデンス(科学的根拠)と症例数を誇る、ハーバード式のサプリメントの効果は他に負けない自信があります。ぜひ、目の健康維持のために役立ててください。

 サプリメント以外の方法で重要なのは、積極的にカロテノイドをとることです。緑黄色野菜に豊富に含まれているので、積極的にとるようにしましょう。