ジグリングの理想的な回数は?高速で揺らしても大丈夫?ジグリング提唱者がずばり回答!

柳川リハビリテーション病院名誉院長
井上明生

[いのうえ・あきお]

1935年、奈良県生まれ。1961年、大阪大学医学部卒業。大阪大学医学部整形外科准教授、久留米大学医学部整形外科教授を歴任。2001年、柳川リハビリテーション病院院長に就任。2011年より現職。日本整形外科学会・日本股関節学会・西日本整形災害外科学会の名誉会員。著書に『「びんぼうゆすり」で変形性股関節症は治る!』(エイチアンドアイ)、『変形性股関節症は自分の骨で治そう!』(メディカ出版)など。

 ひと口に「ジグリング(貧乏ゆすり様運動)」といっても、ただ足を揺すっていればいいというわけではありません。自力でジグリングをする場合、1日23000回の上下運動を推奨しています。これは成人の1日の呼吸数と同程度の回数で、24時間休むことなく動きつづける胸郭の関節(肋骨の両端)には変形性関節症が起こらないという事実に基づいています。

 研究によれば、人が自然に貧乏ゆすりを行うときの上下運動のストローク数は、年齢や性別などによって差があるものの、1分間におよそ200〜250回といわれています。つまり、この回数が体に無理なく作用する回数ということもできます。

 変形性股関節症の軟骨再生を目的とする場合、ジグリングの1日の回数は23000回以上が理想的ですが、それだけの回数を確認するのが難しい方も多いかと思います。

 そこでおすすめなのが、足を乗せるだけで自動的に揺らしてくれる「足ゆらマシン」とでも呼ぶべき家庭用のマッサージ器です。足ゆらマシンによる上下運動のストローク数は、使用者の好みに合わせて毎分200~300回に調整できます。

マッサージ器というとよく思い浮かぶのが、バイブレーション方式のマッサージ器です。バイブレーションによって足を振動させるタイプのマッサージ器と、足ゆらマシンのように上下のストローク運動を行うタイプとのいちばん大きな違いは、人が自然に行うことができる動作かどうかにあります。

ジグリング(貧乏ゆすり様運動)のポイント

 また、揺すり方にも特徴があります。足ゆらマシンでは、人がジグリングを行う方向に足を上下に動かすことができます。つまり、下肢の関節の動く方向に無理なく自然に足を上下させることができるのです。自然な動きを再現しながら、バイブレーションではなくジグリングによる上下のストローク運動によってマッサージ効果を得ようとするのが、足ゆらマシンの最大の特徴といえます。

 足ゆらマシンは医療の分野からも支持を受け、多くの病院で採用されています。足ゆらマシンを使うときは、できるだけらくな姿勢で、背もたれのあるイスやソファーなどにゆったりともたれながら行うなど、できる限り自然な貧乏ゆすりのような動きをするように心がけてください。